マスクを子どもに使わせる?そのマスクを無意味にしない効果的な使い方

寒くなってきてコートやマフラーを使いだすと、一緒に気になるのが風邪やインフルエンザの流行じゃないでしょうか。
特にお子さんがいるママさんにとっては、子どもの体調が一段と心配な季節ですよね。

私も小4と年中の子を持つ母ですが、毎年インフルエンザの流行が気になり「今年はかかりませんように」と予防接種をさせています。
それでもかかることはありますし、学級閉鎖や登園中止になると仕事をしているママさんは特に大変ですよね。

そこで誰でも簡単に出来る予防として考えるのが「マスクの着用」じゃありませんか?
私は10年以上看護師として総合病院で働いていましたが、冬になると病院でも全員マスクの着用が義務化されていました。

しかし、インフルエンザや風邪予防にマスクの着用は無意味だって知っていましたか?
マスクの効果や使い方について、紹介したいと思います。

無意味なマスクの使い方は?

上の子の友達がある時マスクをして遊びに来ました。
調子が悪いなら帰らせようとしましたが「お母さんに風邪ひいている子がいるからマスクしなさいって言われた」と本人は元気だったんです。

ただ、遊んでいるうちにマスクが苦しくなったのか、顎にマスクを下げて口元が見ている状態。
すでに何を予防しているのかわかりません。
そもそも一般的に売られている使い捨ての不繊維布マスクにウイルスの感染予防の効果はないと言われています。

咳やくしゃみをしている人の唾を浴びてしまうような状況では効果はあると思いますが、それ以外の状況では予防効果は期待できません。
また、マスク着用時に鼻や口が出ていては全く効果が無いことは言うまでもありませんね。
子どもにとって鼻と口を隠すことは苦痛でしかないんです。

皆さんもマスクをして階段を使った時、苦しくなった経験ありませんか?

子ども達は遊んで走ったり、ふざけて走ったりととにかく大人より活発です。
その度に苦しくなってマスクをずらしたり、外したりするのは想像できると思います。
どこを触ったかわからない手でマスクを何度も触ると手についた細菌やウイルスがマスクに移り、鼻・口元に菌を滞在させてしまう結果となってしまい、より感染の可能性を高くしてしまうのです。

なので、私は子どもの予防的にマスクを使うのは不要だと思っています。

効果的なマスクの使い方は?

では、マスクを使う目的はなんだと思いますか?

マスクを使う一番の目的は「自分が病原菌を広げない」事です。
咳やくしゃみが出ると、目に見えな細かい唾(飛沫)が飛びます。
この飛沫を1~2m範囲内で浴びると感染すると言われており、代表的な病気がインフルエンザです。

このような感染(飛沫感染)をさせないためにマスクが必要となんです。
「咳エチケット」という言葉を聞いたことがありませんか?

咳エチケットとは

・咳やくしゃみをするときは他の人から顔をそらせましょう。
・咳やくしゃみをするときはティッシュなどで口と鼻を覆いましょう。
・咳、くしゃみが出ている間はマスクを着用しましょう。
というものです。

マスクを着用していても、咳やくしゃみの時は顔を背ける・マスクの上から口元を抑えることが必要です。
子どもに咳エチケットを守らせるのはなかなか難しいかもしれませんが、小さいうちから習慣づけていきたいですね。

他にもマスクには口元の保湿効果を期待する使い方もあります。
のどには入ってきた病原菌を排出しようとする機能がありますが、乾燥するとその機能が低下してしまいます。
なので、のどの保湿は効果的だと思います。

また、時々見かけるのが、食事の時マスクを外して食後使っていたマスクをもう一度装着すること。
いくら自分のマスクでも、マスクには見えない菌や唾が沢山くっついています…。
これを知ったらまた使いたいと思いますか?
私は外したマスクを再度つける勇気はありません。

今は高機能マスクが沢山売られていますが「高くてもったいない」と思うようなら、安いマスクを一日数枚交換した方がよっぽど衛生的だと思いますよ。

マスク以外にもやった方が良い、むしろ効果が高い感染予防の方法は?

これからインフルエンザやノロウイルス等の胃腸炎、RSウイルスなど様々な病気が流行る時期です。
これらの感染予防の方法は全て一緒、「手洗い」が重要と言われています。

手洗いのタイミングは以下の時にやると良いと言われています。

①帰宅時
②人込みから出た後
③咳やくしゃみで口元をおさえた後
④食事前
⑤食品を取り扱う前
⑥トイレの後

このタイミング全てで手洗いをするのは難しいですよね。

そんな時は市販であるアルコール手指消毒です。
さすがに子どもの手にありがちな泥汚れは手洗いしてほしいですが、殺菌を目的とした場合アルコール消毒の方が手洗いより有効といった報告もあります。
もちろん水道があれば手洗いが一番ですが、外出時はアルコール消毒をカバンに一つは入れておきたいですね。

まとめ

冬には欠かせないマスクですが、今まで正しい使い方は出来ていましたか?

それでは色々書いたことをまとめます。

・マスクは予防的に使用しても効果なし。
・鼻と口、両方を覆うようにマスクを着用しないと無意味。
・汚い手でマスクを触ると感染の危険大!
・マスクの使用目的は自分が病原菌を広げないこと!
・咳エチケットを守りましょう。
・マスクで口元の加湿も効果的。
・感染予防には手洗い・手指消毒が有効!

以上となります。

ちょっと気になるかと思いますが、たぶん皆さんはお子さんに「手洗い・うがい!」とセットで教えていますよね?
実はうがいに関して感染予防において有効ではない…といった報告があったり、やらないよりは良いという報告があったりとあまり重要ではないようです。

それよりも手洗いをまめにした方が予防には重要ということですね。

私も病院で働いていた時はインフルエンザや水ぼうそう等の患者さんを沢山看てきました。
それでも1勤務約8時間のうち、十数回~二十回以上の手洗いと手指消毒をすることで、自分がかかることはなかったです。

皆さんも効果的な予防方法を実践して、家族みんなで元気に冬を乗り切ってください。