私の嫁ぎ先は「地獄」でした。
「えー!うちはもっとひどいよ?おおげさじゃない!?」と思うかもしれませんが、未熟な私には、乗り越えられなかったのが現実でした。
結婚式をした日にお義母さんが倒れ、新婚というものを味わうどころか
「介護はちゃんとしているかという家族からの監視の目」にさらされる生活。
倒れても口は達者なお義母さんからは、毎日、嫌味の嵐…。
私はどうしてここにいるのか?何のために存在しているのか?
本当に、悩みました…。
頼りにしていた夫さえも、「何かにつけて、お前が悪い」と告げられ…。
「結婚をして幸せな家族を作る」ことを思い描いていた私には長い冬になってしまったような…。
世界に独りだけ取り残されたような感覚に陥ってしまったのです。
スーパーに行っているときに、新婚さんらしき人を見ると羨ましく見えたものです。
「隣の芝生は青く見える」のですかね。
そして私が家族とは何か、嫁とは何か、介護とは何か、人として今私は生きているのか…
自分の心と何度も話し、離婚を決めたお話です。
スポンサーリンク
家族とはなに?嫁は介護するための道具?もう限界!!
嫁ぐ前は「とても温かい家族の一員になれそう!!」と思っていましたが、お義母さんが倒れたことにより、家族がどこかバラバラになってしまいました。
お義父さん「ハイハイと返事をしながら頭を下げ、お義母さんの言うことききなさい。とにかく我が家のルールに従いなさい。」
夫「お前は、嫁にきたのだろう、だったら家のことちゃんとしろ!!」
ご飯のたびに始まる嫌味…。
「味が薄い、役に立たない嫁。」
「嫌ならこの家から出ていけば!」
それでも、一生懸命に家の事を言われないようにこなしていた矢先のこと…。
ついに睡眠時間が足りなくて、具合が悪くなり、少し横になっていました。
夫は、珍しく早く帰宅。
私に放った言葉は「お前は何を今日一日していた?」
「体調が悪かったので、横になっていました。」と告げたら
夫「お前のせいで、仕事場におふくろから電話がかかってきた!!俺は仕事をして疲れているのが分からないのか!!お前がちゃんとしてないから、こっちに迷惑がかかる!!!嫁は黙って、言われたことをやっていればいい!!」と…。
この言葉、さすがに応えました。
悔しさと怒りが一気にこみ上げてきました。
私ってなんなのかしら?
「あぁ、私が頑張ったところで、きっと無理なのだろうな…。ここでは嫁として見ているというより人としてまず見ていない…。なんか便利な機械か道具と勘違いしているのだ…」
そんな事を感じた瞬間、今までしてきたことがすべて無意味に感じられました。
その後も世界に独り取り残されてしまった感覚が抜けず…。
今更ながら本当はずっと無理して我慢していたのだと。
世間の目を気にして我慢していただけで、もう限界はとっくに過ぎていたということ。
ふつふつと怒りがこみ上げました。
そして、ようやく行動に移すことに!!!
やっと動いたかという感じですが、動くって勇気がいる事。
だからこそ勇気を出した自分を褒めてあげるのは大切なポイントなのかもしれません。
「助けて!」という心の叫びを外に発信したら自分が見えてきた!!
心の声を誰に伝えるか悩んだ末、実家の母に連絡しました。
母は、私から連絡がないと、心配になっていたそうです。
「また、娘が嫁ぎ先で嫌な思いをしていないか…。元気に笑顔で暮らしているか…。」
そればかり毎日、祈っては、常に電話を持ち歩いていたそうです。
その話を聞いた時は、さすがの私も、ビックリしましたし、涙が溢れてきました。
なぜなら、母には心配かけまいと連絡をとっても、愚痴一つ言っていなかったので気づいていないと思っていたからです。
でも、そこを見抜かれていたとは、「さすが母親と感じました。」
私が「離婚したい」と告げたら
母は「あなたの好きなようにしなさい。お母さんの助けが必要ならば、今すぐそちらに向かうわよ??」と言ってくれたことに、今まで張りつめていた糸が切れたように、安堵したのを覚えています。
「あぁ、これが家族なのだ。」と、心の底から私の声が駄々洩れになっていました。
たぶん誰でもいいのです。私はたまたま、母親でしたが、「渦中にいると見失いがちで、誰でもいいから胸の叫びを打ち明けることがポイントかもしれません。」
私は離婚を決意!!!
主人の家は世間体を気にする家柄でしたので、何とか引き留めようと必死でした。
「遅いのです…。我慢は十分にしたのです。家族に馴染もうと必死に動いたけど、もう限界なのです。」
この言葉を夫にも伝え、この家には戻らない覚悟を決めて話し合いをしました。
何度も謝罪をうけましたが、もうすれ違い生活が長く続いていたので、お互いの主張も感覚も違っていました。
本当の家族になるって事は、容易くない。
自分の事を自分が一番わかっているようで、分かっていないということが大きなポイントなのかもしれません。
まとめ
長文にお付き合いくださいまして、ありがとうございます。シンプルにまとめますと…
1介護を独りで抱え込んだ時からすでに頑張りすぎている。
2家族と上手くやりたいと思った時から空回りしていないか。
3SOSをだす勇気を持つことが必要。
4あなたの味方になってくれる人は必ずいると信じる。
5客観視して初めて、自分を振り返ることが出来る。
独りで抱え込むと、本当に見えるものも見えなくなります。この体験が少しでもお役に立てたら幸いです。
スポンサーリンク