わがままな子はどう対応すればいい?

子どものわがままに込められた本当の意味とは?
よく、買い物とかしているとき子どもが「これ買って~!」と駄々をこねて泣き叫んでいる姿を目にしますよね。

今、子育て中のお母さんも
「いい加減にして欲しい」「こっちが泣きたい!」と子どものわがままに悩まされている方いると思います。
しかし、子どものわがままには意外な想い・メッセージが込められていると私は思います。また、大人の関わりの中で子どものわがままも変化していくのです。
子どものわがままに込められたメッセージとは何か?
また、大人の関わり方はどうすればいいのか?
現役保育士の私がご紹介します!

自己主張の芽生え

だいたい、自己主張する気持ちが芽生えはじめるのは1歳半~2歳といわれています。まさに「イヤイヤ期」の時ですね。その時から自己主張と「何でも自分でしたい1」という気持ちが芽生える「自立心」が芽生えはじめる時期と言われています。

どうして泣き叫んでしまうのか・・・?

自分でこうしたい!という想いが大人へ通じなかった場合・・・、
私が2歳児のクラスを担当していた時、その日は天気が良かったので外で遊んでいました。
その頃2歳児のクラスの中では、三輪車に乗って遊ぶことが大ブームになっていました。
しかし、クラスのほとんどが三輪車では台数も限られていて、乗れるまで待たないといけない子がどうしても出てきてしまいます。
そのたびに私たちは大変でした。

泣き叫ぶ子・喧嘩が始まってしまう子たち・・・様々ですが、その中で大変だったのは、外で寝っ転がって泣き叫ぶ子でした。
その子は、三輪車はあったのです。
私は「あるよ?三輪車乗れるのあるよ?」と言いますが、「いや!青がいい!」と言いました。
その子は青の三輪車が乗りたかったのです。

しかし、残っているのは赤の三輪車・・・「赤しかないから、これに乗っておこうか??」といいますが、更に寝っ転がって泣き叫ぶ・・・。
私はとりあえず少し様子を見よう・・・と思って離れて遠くから見守ることにしました。
すると、五分後・・・その子は静かになって赤の三輪車に乗り、さっきの出来事が嘘だったかのように笑顔で遊びはじめました。

このように泣いている状態の時、子どもは葛藤しているんだそうです。
自分の想いが通らず、想いを変えなくてはいけない状態になった時、とっさに想いを変えることが出来ない・・・泣いたり叫んだり・・・それがその子の全身を使った表現だそうです。それが「ことばに代わることば」と言われています。

思い通りにならないと思ったとき、どうしたらいいのか?と判断できるようになるまで時間がかかるみたいです。
全身を使って自分の想いを表現しながらどうしたらいいのかが見えてくるんでしょうね。
この時、大人が教えてあげなくてはいけない!となるのですが、この頃にはもう自分で判断する力はもっています!
その時は見守ってあげましょう。落ち着くまで待ってあげましょう。

この時に怒ってしまったら・・・
また更に怒って泣き叫んでしまいます。自分で判断する力はありますが、まだまだその気持ちを言葉にすることが出来ないのが2歳児。
その時は「~したかったんだね」「欲しいもんね」とその気持ち・感情を言葉にしてあげることで、自然とこの感情を言葉で表現することが出来るようになります!また、少し落ち着くまで待ってあげることこそが、解決策なのではないかなと思います。

わがままに込められた本当の意味

2歳児はわがままに生きようとする時期・・・といわれています。
あんまりにもわがままでいつも困っているお母さん方、「このままずっとわがままな状態が続いてしまうのか・・・」と将来不安に感じている方が多いのではないでしょうか?
でも、実はわがままを経験しながら気持ちの成長「自律心」・「自尊心」の成長に繋がっているそうです。
「この子は最近わがままになってきた・・・」私はその時がっかりするのでは泣く喜ばしいこと!喜んでいいと思います。

自分の意見・自我が芽生えはじめている証拠!!成長を感じられる時期です!
この時期は、大人から言われたことに対してそれを聞き入れるわけにはいかない!という主張。
自分の意見・主張を大切にしたいという想いから大人の言葉を理解していても聞き入れようとしない行動は自尊心が育っているそうです。
自分で決めたことを大切にする!そういう想いが芽生えてきているそうです。
わがままの裏側には子どもの心情は大きく変化してきているんですね!

大人の関わり

子どもの心情が大きく成長してきている・・・だからといって大人はどう関わればいいのか?
例えば、おもちゃを買ってもらえなくてお店で泣き叫んでいる・・・だから「これが欲しかったのね」といって買ってあげればいいのか?
それは見守る・気持ちを受け止めるとは違います。
そこで買ってしまったら「こうすれば買ってもらえる」「自分の要求を聞いてもらえる」と思って必ずそうするようになります。
また、子どもの葛藤しながら、気持ちを切り替える力が養われなくなっていきます。
だからといって「ダメ!!」と怒ってしまうと、だんだん本音を出さなくなってしまい、更に、自分の感情をコントロールする力が身につかなくなってしまいます。

じゃあ、どう関わればいいのか?それは、「これが欲しかったのね」「今度パパにお願いしとくね!」などなど・・・
子どもの気持ちを言葉にしてそっと抱きしめてあげてください。
「欲しかったのね・・・」と言って抱きしめて、待ってあげると自然と自分で立ち直ることが出来ます。

泣いてしまったとき、子どもは自分で気持ちを切り替えるために葛藤しています。
大きく成長しているときなのだと私は思います。
なので、大人も心の余裕が必要なのです。
急いでいるときは、心の余裕はないですが・・・
余裕があるときに子どもを連れて買い物に行くなど計画性を持つことが大切ですよね。

まとめ

・思い通りにならず泣き叫んでしまうのは、自分自身で気持ちを切り替える為に葛藤している。
・気持ちを言葉にしてあげることが大切
・わがままは心が大きく成長しているとき。
・わがままに対して大人は気持ちを言葉にして受け止める
・そっと抱きしめることが大切!
・お母さんは心に余裕を持って関わる!子どもは周りの人との関わりの中で大きく成長していきます。

わがままになってしまった・・・と落ち込むのではなく逆に喜ばしいことだと私は思います。
子どもはすぐに気持ちを切り替えることは出来ないのです。
様々な経験をしながら心も体も大きく成長していくのです。
その時に大人はどう関わっていくのかが大きく変化すると思います。

子どもだから一人では解決できないのです。大人の関わり・優しい言葉掛けをしながら自分で自分をコントロールできるように導いてあげることが大切だと感じます。
私の意見を参考に、子どもとの関わり方を見直してみてはいかがでしょうか?