私はモンスターペアレントじゃない! 現役保育士が教える上手なクレームの言い方

保育園は子育てと仕事を両立するために、子育て中のお母さん方にとってはすごく助かる施設になると思いますが、いざ大事な子どもを預けるとなった時、長い時間目が届かない分心配になるお母さんもいると思います。それで、仕事がおろそかになってしまったり…。本末転倒ですよね。

気になることはなるべく伝えたい!しかし、それはクレームと取られてしまわないかな?今よく言われている、『モンスターペアレント』って思われないかな…?と思ってなかなか言えず、不安がつのってしまうお母さんがいると思います。

でも大丈夫!!クレーム一つでモンスターペアレントに認定されるわけ(もちろん認定制度はありません!w)ではありません!現役保育士が、実際に体験した内容から、上手なクレームの言い方をご紹介します!!

クレーム一つでモンスターペアレントにはならない!現役保育士の実体験

体験① え?顔に傷が・・・なんの傷?

私が保育士になったばっかりの1年目の時、1歳児を担当していました。

ある日、いつものようにお迎えがきて約1時間後にお母さんから電話が…
「顔に傷があるんですけど・・・?これは保育園でできた傷ですか?」

私は「すみません…今日一日特に喧嘩とかしていなかったように思うのですが…私の確認不足でした。」と言ったら、
お母さんは、「もしかしたら、この子の爪が伸びていたからそれで、顔に傷がついちゃったんですかね。こっちも爪を切っていなかったからすみません。今度から帰るときは二人で確認してから帰るようにしましょうね。そうした方が安心ですね!」と笑って言ってくださいました。

本当は、こっちが顔に傷がないか把握しておかなくてはいけなかったのに、明らかにこっちのミスだったのですが、笑って対応してくださって自分の反省点を見つけることができました。
その後、先輩から散々怒られましたが…

言い方ポイント!
気になったことはストレートに伝えながらも、全て保育園側をせめてしまうのではなく、一緒に反省点を見つけ改善策を話すようにする!!

気になった内容にもよりますが、気になったことは何でもストレートに伝えることが大切だと思います。保育士でも気付かない部分、保護者の方に言われて気付く部分も沢山あります。
はっきり伝えることで、お母さんの気持ちも少しは楽になると思います。

体験② それは言っていいものなのか・・・

私が5歳児の担任をしていたとき、隣の4歳児のクラスの担任をしていた先輩が私のクラスの子のお母さんがお迎えに来られた時のこと。

「今日はお母さんお休みですか?朝、登園したときおしゃれな格好をされていたから…」と言ったそうです。
それを言われたお母さんは「お休みなのに土曜日に保育園預けているの?」と遠回しに言われているようで不愉快な気持ちになったそうです。

その話をそのお母さんから「それって言っても良いことなのか分からなくて…」と相談を受けました。明らかに言っていいことです!
その先輩が明らかに言ってはいけないことを言っています。
その後、私は「すみません」とお母さんに頭を下げて、先輩なので直接言えず・・・主任に相談して話してもらいました。

言い方ポイント!
感情的にならない!冷静に!言いにくいと思ったら、とりあえず担任の先生に相談を!

言いにくいだけではなく、言っていいものなのか迷った場合もです!感情的にならず、冷静に!こそっと相談して頂ければ、なんとか対処できます!
ただ、保育園やこども園では「就労している場合のみお預かりOK」としており、親が休みの時は預かりません!としているところもあります。
明らかに遊びに行くような恰好が続いたり、仕事じゃないような発言があった場合は、園側からチェックされることはあると思いますので気を付けたほうが良いと思います。

体験③ あの先生に限って・・・

私が5歳児のクラスの担任をしていたとき、私のクラスの男の子M君のお母さんが、「先生…ちょっとお話が…」と言われたので、別室に行ってお話をすることになりました。
M君のお母さんは言いにくそうに「あの~、Mがお家でA先生に怒られて頭叩かれたと言っていたのですが…」と言われました。
A先生は同じクラスの副担任の先生で保育士歴8年目!職員からも子どもたちからも信頼される先生でした。

初めて5歳児の担任をする私を、細かく教えていただきサポートしてくださっていたので私にとって尊敬する先輩保育士だったので、A先生がそんなことすることない!何かの誤解だと私は思いました。

なので、私は「A先生ではないと思います。いつも一緒に過ごしているのですが子どもたちに怒っている姿を見たことはありませんし、叩いている姿を見たこともないですが…」と言ったら、M君のお母さんは、「そうですよね。ちょっとMも一緒に話をしてもらってもいいですか?」と。

お母さんは私の前でM君に「本当にA先生から叩かれたの?」と目を見て話していました。黙っているM君。
私は「叩かれたなら、A先生とお話しなきゃいけないんだ。本当のこと教えて欲しいな」そう言うと、M君は泣きながら「ごめんなさい。本当は叩かれてない」と言いました。

正直、私はほっとしました。これが事実だったら耐えられないと思ったからです。しかし、嘘をついたM君にお母さんは怒るかなと思いました。しかし、怒ることなく私に頭を下げました。
そして、「A先生は叩く人じゃないもんね。お母さんもA先生信じなきゃいけなかったね」と言われました。私の想いも聞いてくださって受け止めてくださる。まさに神対応なクレームだなと感じました!!

言い方ポイント!
しっかりと先生・子供の話を聞き、その想いを受け止める!

自分の想いばかりを押しつけてしまうのではなく、先生の想いを聞き、受け止めることでお互いがすっきり出来る道に繋がると思います!!

まとめ

  • 気になったことはストレートに言う
  • 一緒に反省し改善策を見つけて話し合いをする
  • 感情的にならない!冷静に!
  • 言ってもいいのか迷った場合はまず、信頼できる先生に相談をする
  • 自分の想いだけではなく、相手の想いも聞き、受け止める

保育士も、反省する部分は沢山あります。クレームを言ったからといってモンスターペアレントではありません。一緒に子育てをするパートナーとして、話し合いながら改善策を見つけ一緒にいい子育てが出来たらと思います!