田舎での介護に不安!友達にも相談できない時はどうしたらいい?

日本では高齢化社会が問題となっています。
昔は1人の高齢者に対して、複数人が協力しながら介護ができていました。
しかし、現在は高齢者に対して1〜2人となっている現状があります。

私は介護施設の相談員として、多くの介護家族の悩みを聞いてきました。
友達には気軽に相談し難い内容ですよね?
そんな不安に感じている方の為に、少しでも力になれる記事を書きたいと思います。
まだ介護が必要ではない親をもつ方々にも参考になる内容です。
ぜひ介護ということに向き合ってみませんか?
きっと不安に感じていることが解決できるかもしれません。

田舎の介護の現状

あなたは今、親の介護をしていますか?
65歳から高齢者として介護サービスが使えますが、まだ物忘れも軽いし元気だ、家で料理をしているけど大丈夫かな?
田舎の介護で多いのが、一人暮らしの高齢者ではないでしょうか。
都会に比べて、一軒家の所有率が高い田舎ですが、その一軒家に高齢者1人。
火の始末や掃除等は大丈夫かと不安に感じる家族も多いはず。

うちは同居しているから大丈夫と思っている方もいますが、本当に大丈夫ですか?
親のことはわかっていますか?
ここでの問題は、親のことを知っているつもりで何も分からないという現状があります。

あなたは親のことを分かっているか?

今お話ができる方は、この機会にお話を聞いてみて下さい。
私自身、介護の職につくまで親のことを分かっていませんでした。

どんな事かと言うと、親の生活歴(生まれた場所から生い立ち)、趣味や特技、既往歴(病気、怪我)、かかりつけ医など、意外と知らない事は多いと思います。
介護とは、ただ食事、入浴、排泄の手伝いをするのではなく、その人らしく生活できるよう介護サービスを上手く利用することが必要です。
でも介護について知らないと、どう介護サービスを利用すればいいか分かりませんよね?
まず自分にできることは、親のことを知ること説明できることが必要です。

介護施設で出会った介護者

ここで私が出会った介護者について話したいと思います。
レビー小体型認知症(脳の神経細胞が徐々に減っていく進行性の病気)の親をもつ息子さんです。
レビー小体型認知症は認知機能の変動、繰り返し出現する幻視、パーキンソン症状が主に現れます。
この方は在宅介護で息子さん1人で支えてきましたが、夜中の徘徊、転倒が多くみられ、安全な環境で生活して欲しいとの思いから施設入所を希望されました。
この息子さん真面目な方で、親の生活歴など詳しくメモやファイリングしておられました。
病気についても勉強しておられ、レビー小体型認知症は性格がキツくなることがありますが、親を大切に思っておられるのが伝わってきました。
施設入所と聞くと、「施設に入れて親を見捨てる」なんて言う人もいますが、私は大切に思うからこそ安心した環境で、一緒に親をサポートしていくのだと思います。

この方は毎日のように面会へ来られ、一緒に散歩したりお茶をしたり、在宅にいた時より親との時間を大切にできていると話しておられました。

介護サービスの利用のきっかけ

介護サービスというと、自分で出来なくなってから使うもの。と思っている人も多いはず。
しかし介護サービスには介護度1〜5だけではなく、要支援1〜2というものがあります。
要支援とは将来的に介護状態になる可能性があり、それを予防する目的があります。
基本65歳から高齢者ですので、要支援の認定を受けてみるのもいいと思います。
なぜ認定を受けたら良いのかというと、認定を受ける為にはケアマネジャーが調査をしに来ます。
そこで担当のケアマネジャーがつくことで、介護予防だけでなく、友達に相談し難い悩みなど気軽に相談することができます。
またケアマネジャーはケアプランといって、必要な介護サービスを提供し、目標をもって生活することができます。
まだ介護が必要じゃないだろうと思うのではなく、介護が必要にならないよう、介護予防に力を入れていくことが大切です。

まとめ

1.高齢者社会、田舎は一軒家に高齢者1人の現状。
2.親のことを知ろう。
3.介護施設での生活も悪くない。
4.介護サービスは介護が必要になってからではなく、その前の介護予防から。

介護でもっとも不安に感じるのは、知識がないからではないでしょうか?
そんな時は知識がある人に頼ることです。介護の話って、なかなか友達には相談し難い内容ですし、同じ環境とも限りません。
そんな時はケアマネジャーや地域にある包括支援センターへ相談してみて下さい。
きっと、あなたと抱えている悩みに対して、一緒に考えてくれます。