親の介護しているとき、旅行してもいい?それとも、しないほうがいい?
そんな悩みを感じている方も多いと思います。
親が大変なんだから、旅行なんてしてないで側にいなきゃ。
自分の人生なのだから、たまには旅行へ行ったらいい。
人それぞれ様々な意見があると思います。
今回は、親の介護中の旅行へいくか、いかないか、介護の現場で働いていた私の中での判断基準をお伝えしたいと思います。
あくまで個人的意見ですので、参考までにして頂ければ嬉しいです。
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親の介護状況
まずは親の介護状況です。
親の介護度、病気の状態、看護や介護が必要か、側に付き添っていないといけないのか、それぞれ問題があると思います。
また在宅介護、施設介護でも状況は変わります。
在宅介護、施設介護それぞれの場合から旅行へ行く際に気をつけたいことを考えたいと思います。
在宅介護
在宅介護とは親を自宅で介護することです。
介護度が高くなると、日常生活で介助をする時間が増えます。
兄弟や家族が協力してくれる方もいれば、一対一で介護している方もおられます。
どうしても24時間365日一緒にいると、肉体的負担だけでなく、精神的にも負担を感じてしまいますよね。
いくら大切な親でも、認知症の進行によって、転倒の危険や、昼夜逆転し夜間も目が離せない状態になられる方もおられます。
私は以前、特養の相談員をしていました。
在宅介護をしていた家族とも、お話しする機会が多く様々な相談を受けていました。
その中でも、認知症の進行によって家族のことが分からなくなり、家族も認知症になった親を認められず、介護に苦しんでおられる方がいました。
認知症になったからといって、全て忘れるわけではないんですよね。
時々いつものようになったり、別人のようになったり…
どうしても認知症の親は、別人だと思ってしまいます。
そんな状況じゃ、精神的負担も大きくて、余裕もなくなり旅行なんて行こうとも思わないかもしれません。
私はそんな精神的に負担を感じている方に対して、介護のプロに任せ、家族の負担を減らすことが双方にとって必要な事だと伝えています。
在宅介護って、しっかり親をみているイメージですよね。
世間の目が気になるし、当たり前のことだと思っている人も多いです。
でも介護する人が無理してるのは良いことなんでしょうか?
私は無理する介護は、良いものだとは思いません。
介護について知っていれば、在宅で介護をするうえでも、受けられる介護サービスがたくさんあるんです。
訪問介護・看護、デイサービス、ショートステイなどを組み合わせて利用することで、精神的な負担を軽減することができます。
それは決して楽をしているわけではなく、介護サービスをうまく活用していることなんです。
ショートステイを利用して、旅行に行くのもいいと思います。
介護者のリフレッシュも必要ですからね。
介護度によって、受けられるサービスの上限もあります。
地域包括センターや、介護支援センターの専門職に話をしてみてください。
施設介護
施設介護とは自宅から離れた施設で、介護することです。
施設介護に対して、昔から姨捨山のようなイメージを持っている方がいますよね。
私は長年、特養に勤めていたので、そんなイメージを持っている方の考えを変えたいと思っていました。
相談される中には、在宅介護から施設入所を希望する方もいます。
その中で入居させることに対して罪悪感を抱かれる方もいます。
しかし、親と介護者の双方が少しでも快適な生活を送るために、施設を選択することは決して後ろめたい事ではありません。
ここで重要なのが、親への対応です。
親にとっては住み慣れた自宅を離れることは、とても不安なことです。
中には子供に迷惑をかけたくないからと、施設を希望する方もおられます。
でも面倒を見てもらえなかった、家族に捨てられた、というネガティブな気持ちを持ってしまう人もいます。
介護施設への入居が、ご本人とご家族の双方が自分らしく生活出来るための最善策となるためにも、しっかり選ぶことが大切です。
サービス付き高齢者住宅や、有料ホーム、グループホーム、老人保健施設、特別養護老人ホームなど選択は様々あります。
また施設によっても、方針や理念も違えば環境も違います。
見学や説明を聞いて、親に合う場所を探すのも大切ですよね。
無理のない範囲で面会に行き、顔を見せてあげることが、本人の安心になります。
施設に行く予定が特別なければ、旅行をしても良いと思います。
施設入所は親と介護者の関係を、いい距離感で良くしてくれると私は思います。
まとめ
自分の身近な方は、出来るだけ最期まで自分の目の届く所で、面倒をみてあげたい、一緒に過ごしたいという思いは当然です。
しかし、一人で自宅での介護をすることにはどうしても限界がありますよね。
出来るだけ長く在宅で介護するためにも、ケアマネジャーとも相談しながら、本人に最適なケアプランを考えていくことが大切です。
いずれ親は年をとり病気・怪我で介護も増えてくるでしょう。
介護の程度にもよりますが、旅行に参加できるような状況でない場合もあると思います。
あなた自身に気持ちに余裕がないのであれば、行っても楽しめないと思います。
親の介護をすることは、大きな負担となります。
備えあれば憂いなしというように、知識として備えて負担を軽くすることが、介護をして行くうえで必要なことだと思います。
それは、あなた自身の生活も守ることにも繋がっています。
時には自分のために旅行をし、ストレス発散することも私は大切だと思います。
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